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契約書を紛失した場合の過払い金返還請求
1 過払い金返還請求に必要な書類
過払い金の返還請求は、基本的に平成19年以前の借入れが対象となります。
したがって、契約当時の書類は今から15年以上前に作られたものということになり、当時の資料はもう何も残っていないという方が多いかと思います。
しかし、そもそも過払い金の返還請求を行うために契約当時の書類を準備する必要はありません。
極端にいえば、当時どの会社から借入れを行っていたかさえわかれば十分であり、どのような金銭の動きがあったかについては借入先の会社から開示してもらい、それを基に過払い金の返還請求を行うことができます。
2 借入先の会社が出した資料を信用することができるのか
しばしば受けることのある質問ですが、借入先の会社が正しい情報を出すのかという問題があります。
たしかに、自分に不利になる情報をわざわざ出すのだろうかという疑問があるかもしれませんが、法整備も進んでいることから、この点はよほど悪質な業者でなければ心配ありません。
もっとも、あえてなのかもしれませんが、非常に分かりにくい形式で取引履歴を開示してくる業者もありますので、適切に読み取る必要があります。
3 借入利率がわからない場合でも問題ない
当時の契約書がないため、借入当時の利率がわからないという場合も問題ありません。
これもやはり借入先が開示する取引履歴から把握することができます。
業者によってははっきりと利率を表記してくれないこともありますが、貸金額、返済額、残元金額から逆算して求めることができます。
なお、弁護士法人心では過払い金の請求について原則として着手金をいただいておりませんので、過払い金の調査を行った結果、過払い金が発生しなかったという場合は着手金、成功報酬金ともにかからないことになります。
ですので、借入利率がわからないため過払い金が発生しているかどうかもわからないというケースでも、費用をご負担いただくことなく、まずは過払い金の有無を調査することから始めることが可能です。
過払い金と相続の関係 過払い金返還請求において訴訟をする場合のリスク